すでに海外進出している経営者の方

特定外国信託とタックスヘイブン対策税制

平成19年度税制改正により「特定外国信託の留保金額の益金算入(措置法66条の6⑦⑧)」が定められました。
 措置法66条の6はいわゆるタックスヘイブン対策税制で、改正前までは受益者にとって分配時まで課税が繰延されていた外国信託ですが、課税の公平性・中立性を欠く恐れがあるため、実質基準により特定投資信託とみなされれば留保金課税が行われる可能性があります。

 ここで対象となる外国投資信託とは投資信託及び投資法人に関する法律第2条第22項に規定する外国投資信託のうち第68条の3の3第1項に規定する特定投資信託に類するものをいうとなっています(同法66条の6⑦)。

 今まで受益者が特定できない投資信託の運用益は形式的に委託者(ファンド運用者)が財産を有するものとみなして(形式基準が採用されて)受益者には課税がされていませんでした。しかし、今回の新信託法の施行により受益者が特定できていない場合又は存在していない場合であっても、受益者としての権利を現に有する者並びに信託の変更権限及び信託財産の給付を受ける権利を有する者(法人税法12条②)が課税対象者とされました(実質基準の採用)。

 たとえば、ケイマン、BVI(英国ヴァージン諸島、バハマなどのタックスヘイブン国にトラスト(信託)を組成し、世界各国の株式や債券などの金融商品に投資している場合、もし、その信託が特定投資信託としてみなされた場合には留保金課税適用の対象となる可能性があります。
 
 従って、特定投資信託に該当するかどうかをファンド運用業者から資料(決算書や出資者名簿など)を入手し検討して、その後タックスヘイブン対策税制の形式要件を検討する必要があります。思わぬところで課税されては運用率が下がり適正な投資とは言えなくなりますし、上場企業でも知らないと追徴税額が発生し、会計監査上問題になりますので注意が必要です。doordollar moneybag

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外国税額控除の限度額

 外国税額控除の限度額について少し考えてみたいと思います。

 外国税額控除限度額の計算式は次の通りです。

 「法人税」 X 「国外所得」 ÷ 「全世界所得」

 政策的な限度額(全世界所得X90%又は全世界所得X国外使用人割合)が存在しますが、一般的には上記算式が限度額となることが多いと思われます。

 国税当局の外国税額控除に関する税務調査の主たる目的は上記算式の「国外所得」を減少させることにあると考えられます。

 つまり、国外所得を減らせば限度額が減少するため、控除できる税金は少なくなるというものです。

 たとえば、国外所得であっても、現地の税法または租税条約で非課税とされる所得は、その3分の2を国外所得から控除する必要があります。

 国際課税部門の税務調査官が調査にきた場合、まずは国外所得を減少させるような処理ミスがないかどうか一生懸命調査すると推測されますので、税務申告時にはその点十分留意して申告書を作成することが大事かと思います。
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クウェート 法人税15%に

 今日の日経新聞夕刊からですが、中近東クウェートの法人税率が55%から15%に引き下げられるということです。
 クウェートといえば、フセイン政権下のイラクが武力行使して攻め込んで湾岸戦争まで発展したことで有名な国ですが、日本にはあまりなじみがありません。

 私は商社勤務時代に出張で訪れたことがありますが、砂漠の町でホコリにまみれて仕事をしていました。

 税率が15%になるとタックスヘイブン対策税制のアミにかかってしまいますが、クウェートで何か事業をしようという日本人は少ないかもしれません。クウェートは金融立国を目指しているとのことですが、石油がなくなってしまうという事実があるため、お隣のUAE(アラブ首長国連邦)やバーレーンと競争することになります。

 UAEで課税対象となっているのは外国銀行支店、ホテル、宅配会社、石油・ガス・石油化学会社のみとのこと(JETROサイト参照)です。

 中近東の小国はバーレーン、UAE,クウェートの3国ですが金融の世界でグローバルに競い合うことになる日も近いかもしれません。

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中国新企業所得税法とタックスヘイブン対策税制

 中国は2008年1月1日より「新企業所得税法」を施行する予定です。 ここで問題なのは、基本税率が25%に下がったことです。(但し、中小企業20%、ハイテク企業15%)

 税率が25%に下がることで日本のタックスヘイブン対策税制の「アミ」=「税率25%以下はタックスヘイブン」にかかってしまい、毎年日本で税務申告する際に租税回避目的の投資でないことを判定する必要がでてきます。

 日本企業が租税回避目的で中国に会社を設立することはおそらく無いと思われますので、タックスヘイブン対策税制を適用されて合算課税されることはないと思われます。ただ、中国における純粋持株会社(外国投資性公司)は「事業基準」を満たさないので注意が必要です。また、保税区における外資貿易商社も実態はペーパーカンパニーであり、管理及び支配は日本から出張して行っているケースがほとんどだと思われますので、タックスヘイブン対策税制のアミにかかる可能性があります。

 すでに国税局と係争中案件である香港子会社の華南地区における来料加工貿易(材料無償支給による委託加工貿易)についても、タックスヘイブン対策税制の「アミ」がかけられていますが、本来中国進出は「租税回避」が目的ではないはずです。日本企業のグローバルな経済合理的な活動を妨げることのないはずの税制が、日本企業を苦しめている状態になっているのは、すでに日本のタックスヘイブン対策税制がグローバルな経済活動に追いついていないことを物語っていると思います。

 シンガポールや香港(さらに税率は1%下がる予定)など、アジアの先進国は我先にと税率を下げてアメリカやEU諸国からの投資促進活動を行っています。アジア諸国の経済的リーダーたる日本における税制が日本企業のグローバル化を後押しできないようでは、今後日本が少子高齢化で人口減少していくなかでサバイバルすることはかなり難しいと言わざるをえないでしょう。今後の税制改正が望まれるところです。

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日豪租税条約改正交渉基本合意

 日豪租税条約に関する改正交渉が基本合意に達しました。

 配当、利子、使用料(ロイヤリティ)に関する源泉徴収税率が大幅に引き下げられました。

「配当」
親子会社間:現行15% 改正後 免税(持株割合80%以上)又は5%(同10%以上)
その他:現行15% 改正後 10% (REIT等からの配当は15%)

「利子」
現行10% 改正後 免税(金融機関、政府機関等)、10%(その他)

「使用料」
現行10% 改正後 5%

 条約乱用を防止する措置を導入するのは今までの日米、日英と同様です。
 日本から豪州への投資が活発になることが予想されますので、日本にとってはとても意義のある改正で
今後、両政府内で諸手続きを終えた後署名が行われ確定する予定です。

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大手2商社移転価格税制で追徴課税

今日の日経新聞夕刊からですが、三菱商事と三井物産が移転価格税制を巡り
80億円超の申告漏れを指摘されたとのことです。

昨年の夏にこのブログでも取り上げましたが、オーストラリアでの液化天然ガス(LNG)事業に
おける親会社(日本本社)から合弁会社(豪州現地会社)に対する情報提供や経営指導に関して、
合弁会社が親会社に支払う対価が妥当でないと国税局から認定された模様です。

つまり、親会社(日本本社)はLNG事業参加に必要な研究開発や情報収集作業を行って
目に見えないノウハウを事業参入前から持っていたと考えると、そのノウハウ(無形固定資産)を
オーストラリアの合弁会社に安価に提供したことで移転価格税制の適用があったものと考えられます。

「サービスの流れ」
三菱商事・三井物産本社  ⇒ 蓄積されたノウハウの提供 ⇒ オーストラリア合弁会社
「お金の流れ」
オーストラリア合弁会社 ⇒ 低い価額での対価支払い ⇒三菱商事・三井物産本社
「結果」
オーストラリア合弁会社は独立企業間価格と実際の支払対価との差額を日本本社に
支払うべき、つまり、日本本社で収入もっと計上して日本で税金を払うべきとの考え方です。

今回は2001年3月期分に区切って追徴課税したようですが、01年以降分に関してはまだ結論は
出ていないとのことです。

無形固定資産に関する移転価格税制の適用はその適用範囲が明確でないため
当局は「移転価格税制の適用に当たっての参考事例集」 のなかで事例を取り上げて
詳細な説明を行っています。しかし、実務の世界ではその事例だけでは処理できないケースも多々
あるため、海外取引を行う企業にとって移転価格税制のリスクが高まっていく傾向にあることは
間違いありません。
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「オーストラリア・ゴールドコースト」

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平成19年度タックスヘイブン対策税制改正点

平成19年度税制改正の要綱(平成19年1月19日閣議決定)によりますと、http://www.mof.go.jp/seifuan19/zei001_a1.htm
タックスヘイブン対策税制にかんして次の2点の改正が予定されています。

(1)外国子会社合算税制の適用を受ける内国法人等及び合算対象となる海外子会社の判定について、議決権(剰余金の配当等に関するものに限る。)の異なる株式又は請求権の異なる株式を発行している場合には、株式の数の割合、議決権の数の割合又は請求権に基づき分配される剰余金の配当等の金額の割合のいずれか多い割合で行う。

(2)外国子会社合算税制の適用除外を受けるために必要な書類等の保存がない限り、適用除外が認められないことを明確にする。

(1)は昨年5月からの新会社法施行により色々な株式が発行されることになったことによる改正です。株式の数、議決権の数、配当金額の割合のうち、いずれか多い割合を用いて海外子会社の判定をすることになります。種類株式を利用した適用逃れにフタをした形になります。

(2)は適用除外について納税者に適用除外の立証責任を負わせたもので責任転換をしています。必要書類の保存がないと適用除外を認められなくなります。

経済のグローバル化に伴い毎年厳しくなるタックスヘイブン対策税制ですが、ここまで改正されてまだ抜け道を考える人が出てくるかどうか、イタチゴッコは続くようです。

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移転価格税制適用の基準を明確化

 日経新聞11/17掲載記事からですが、企業と国税当局との間で見解の相違により当局からの更正決定が頻繁に行われている移転価格税制に関する適用基準を政府税調が明確化する方針とのことです。2007年度改正で議論される予定。

 2005年事務年度(2005年7月~2006年6月)における追徴課税は100件を突破、前年度から45%増加し、申告漏れ総額は2800億円とのこと。

 移転価格税制において問題となるのは独立企業間価格の算定です。
国税当局が認めているのは次の4つの方法です。

原則: 
1)独立価格比準法(CUP法)

2)再販売価格基準法(RP法)

3)原価基準法(CP法)

4)取引単位営業利益法(TNMM法) TNMM=Transactional Net Margin Method

 最近は特許権やノウハウなどの無形固定資産に関しても移転価格税制が適用されていますので、独立企業間価格算定方法に関して、企業側はどう対応して良いのか大変難しい状況になっています。

 これらの状況を鑑みて政府も明確な基準を定めないと企業と国税当局の間で訴訟問題が多発すると懸念したものと思われます。

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ファンドに対する規制

 金融商品取引法(金商法)のファンドに対する規制が平成19年から(遅くとも19年12月7日まで)行われる予定です。

 主な規制内容はつぎのとおり。

「任意組合や匿名組合が規制対象に」

 民法上の任意組合、旧商法上の匿名組合、投資事業有限責任組合、有限責任事業組合(LLP)などが対象となります。特に任意組合や匿名組合は今まで何の規制もありませんでした。

「私募の要件が変わる」

 情報公開(ディスクロージャー)規制は従来勧誘相手が少人数の私募(50名未満)と機関投資家相手(プロ私募)のみが規制対象外でした。金商法ではこの私募の要件規定を「その取得勧誘に応じることにより相当程度多数の者=500名以上が当該取得勧誘に係わるファンド持分を所有することになる場合として政令で定める場合以外の場合が私募とされる」ことになっています。つまり、500名以上を対象とした勧誘は情報公開の対象になり、また政令でその都度定めた場合もその対象となります。

「ファンド運用者は登録を義務付け」

*ファンドの募集または私募に関する規制
ファンド持分の募集または私募を業として行う場合には、金融商品取引業(第二種)に該当することになり、登録を受けることが必要になります。登録要件としては、人的構成充足、資本金額が一定額以上、役員等が一定の欠格要件に抵触していないことなどが規定されています(金商法第29条の4参照)。

*ファンドの運用に関する業者規制
ファンドの運用を業として行うことは、投資運用業として規制され、金融商品取引業(投資運用業)の登録が必要になります。登録要件としては、上記の第二種の要件に加えて、株式会社であること、純財産額が一定額以上であること、他に行っている事業が一定の事業に該当しないこと及び主要株主が一定の欠格要件に抵触していないこと等が規定されている(金商法第29条の4参照)。

上記のほか、ファンド運用者は標識の掲示が義務付けられ、広告する際にも一定の規制を受け、また契約締結時の行為規制、ファンド運用の際の規制(善管注意義務・忠実義務、一定の利益相反取引の禁止、分別管理など)も受けることになります。

ライブドアの投資事業組合(民法上の任意組合)の悪用によって社会問題となったファンドですが、素早い当局の対応に専門家である弁護士や会計士はその法律の改正に追いつくのが大変な状況になっています。

4つの法律を廃止し、89本の法律の改正を行う金融商品取引法の制定は、法律本体だけで約1170ページ、新旧対照表等を含めると約2800ページに及ぶ膨大なものとなっています。
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移転価格の調査は無形資産も対象

最近の移転価格調査による追徴課税の問題は、大企業と国税局の間の見解相違でかなり大きな問題になっています。

国税庁は3月に次のような改正通達を出しています。
http://www.nta.go.jp/category/tutatu/jimu/houzin/01/02.htm

特許などだけではなくて会社の持つノウハウ、知識、能力などの無形資産の提供価格についても移転価格調査の対象とするとの方針です。

日経新聞8月15日朝刊によりますと、三菱商事がオーストラリアでの天然ガス取引で取引相手から得た経営管理料年間数千万円が少なすぎるとの指摘で、国税局は過去6年間にわたる578億円の所得は本来三菱商事の経営ノウハウにより生み出されたものとして追徴課税234億円の更正処分を行う予定のようです。

移転価格調査は物品取引を対象としたものが主でしたが、企業活動のグローバル化とともにその対象は遂に無形資産、目に見えないサービス対価にも広がってきたようです。

経営ノウハウのような目に見えない価値をどのように算定すべきか、独立企業間価格をどのように自社内で決定できるのか、他の企業の情報が十分入手できない中で、当局が納得する価格を事前に決めるのは至難の業でしょう。事前確認制度(APA)の利用が進めばよいのですが、まだまだ当局内部で対応できるマンパワーが足りない状況では企業側としては事前防衛策を考えようがありません。

大企業だけの問題だけではなく、中国やその他アジア諸国、アメリカ、欧州などへ海外進出している中小企業にとっても今回の改正通達は大きな影響を及ぼすものとなるでしょう。
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タケダ薬品、移転価格税制で追徴570億円

 タケダ薬品のプレスリリース(http://www.takeda.co.jp/press/06062801j.htm)によりますと、アメリカの合弁会社との6年間の取引のなかで所得移転1,223億円があり国税局より570億円追徴の更正決定を受けたとのことです。

 税務調査に約1年半も協力して更正されるとは会社側も納得できないでしょうから、異議申立後裁判になるかどうかというところです。

 会社側はこの570億円を損失として処理せず仮払税金として貸借対照表に計上しておくとのこと。

 移転価格税制の問題は大手企業においてはかなりリスクの高いものですが、事前確認制度があるとはいえ独立企業間価格を算定するのはとても難しく、実務面では多くの企業が対応できていないのが現状です。

 このような状況のもと、国税当局が昨年度から大手企業を対象とした移転価格の更正決定が続いていますから注意が必要です。国税不服審判所(http://www.kfs.go.jp/index.html)はますます忙しくなるでしょう。

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日印租税条約の改正

 今年2月にスタートとしたインド政府との正式交渉ですが、早ければ年内にも基本合意に達するようです。

 日印租税条約の第12条に定められている「使用料及び技術上の役務に対する料金」に関する課税関係はとても特殊な条項で、他の条約にみられない特徴があります。

 つまり、第12条では自国以外で行われるソフトウエアの開発作業(技術的役務提供)について、ロイヤリティなどの使用料と同じく、20%を限度とする源泉地国課税を認めています。

 たとえば、日本の企業がインドの会社にソフトウエア開発を委託してその対価を支払う場合には、他の租税条約締結国であれば源泉税徴収の問題はありませんが、対インド企業では20%の源泉税徴収が必要になります。

 日印間でみる、日本からインドへの使用料の支払いよりも、インドから日本への使用料の支払いのほうが大きいと予測されていますので、インドにとって日本企業へ使用料等を支払う場合に20%源泉税徴収できることは課税権の確保のために重要です。

 日本企業がソフトウェア開発作業をインドに外注する場合には要注意です。
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タイ BOIについて

 タイではThe Board Of Investment(タイ政府投資委員会)、略称BOIという政府機関があり、BOIに特別に認定されている企業とそうでない企業では、色々な面で優遇度合いが異なります。

 特に税制面では創業から8年間の法人税免除、関税免除が大きいでしょう。また100%外資、つまり日本からの出資も可能になりますので、日本の親会社からの完全コントロールができるようになります。

 BOIに認定されるためにはそれなりのノウハウが必要ですが、一番早い方法は現地で信頼できるコンサルタントに依頼することでしょう。それもタイ人でないと難しいかと思います。

 日本でも創業から法人税免除というような制度があれば良いのですが、そこまで極端な優遇税制は今のところありません。タイならではの制度でしょう。

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「タイ市内の風景です、近代的なビルが多いです」
 

 

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非居住者等である組合員に対する課税の確保

 非居住者や外国法人であつたとしても、民法組合等の得る収益で自らに帰属するものについては、日本に居住していなくても、毎年申告納税しなければいけません。しかし、一旦お金が外に出てしまうと日本で申告納税させるのはなかなか難しい状況になります。

 そこで17年税制改正にて組合等が非居住者等へ収益を分配する場合には,必ず毎年20%の源泉徴収を行い、その後申告納税で調整するように義務づけました。

 申告納税を自主的に行う非居住者等が少ないために、とりあえず20%は徴収しようということになったようです。20%は非居住者等に対する源泉徴収税率で最高の率になります。
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非居住者による不動産関連株式のキャピタルゲイン課税

 今まで非居住者・外国法人が日本の会社の株式(総資産のうち50%以上が国内にある土地等であるもの)を売却して、キャピタルゲインを得た場合、日本では株式の譲渡益として原則非課税となっていました。

 今回の改正では、このような不動産関連株式のキャピタルゲインに関してはたとえ非居住者・外国法人であったとしても、日本で申告課税が必要となりました。

 不動産のキャピタルゲインは常に不動産の所有地にて課税が行われます。これを回避するため不動産を所有する会社を設立し、その会社の株式を譲渡することにして不動産所在地での課税を逃れる方法が横行していました。そこで国税当局はこの手法に実質的に使えなくしてしまいました。

 税法の世界では常にイタチゴッコが行われていますが、今回もその良い例です。
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SONYとTDK移転価格調査で追徴

 ソニーは02年3月期までの5年間に海外7子会社との取引をめぐり214億円の申告漏れを東京国税局より指摘され約45億円の追徴課税をうけていることがわかりました。

 また、TDKは03年3月期までの5年間に213億円の申告漏れを東京国税局より指摘され120億円の追徴課税を受けていることがわかりました。

 両社とも移転価格税制に関する子会社との取引価格について修正を受けたようですが、異議申立を行っています。
 ソニーの場合は
       「海外子会社7社」 技術対価⇒支払 「日本本社」
という取引の対価が安すぎるとの判定を国税局が行いました。つまり、日本本社はもっと海外子会社より技術対価をもらうべきである、日本で収益を計上すべきであり、海外子会社に利益を残しすぎている=利益を移転していると判断された模様です。

 TDKの場合は
 「東京本社」電子部品⇒輸出「香港、フィリピン子会社」完成品⇒輸入「東京本社」
という取引のなかでの輸出および輸入価格が第三者取引と比較して適正でなく、海外子会社に意図的に利益を残していると判定された模様です。

 移転価格の問題は非常に難しく、妥当な金額を計算し立証するのは納税者サイドに責任があることが問題です。国税局側の主張をくつがえすためには、価格が第三者取引と比較して妥当であることを立証しなければなりません。そのための提出資料は膨大になるでしょう。

 結果として裁判にならざるをえない状況は日本の企業活動がグローバルになればなるほど避けることができないと思います。APA制度(事前確認制度)の有効活用が望まれます。
2004-4-3

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船井電機 香港で393億円申告漏れ

 東大阪にある電機メーカーの船井電機(東証一部)が国税局より393億円の申告漏れを指摘され、165億円もの追徴課税を受けていると各新聞社より発表されました。船井電機は不服申立を即刻行っています。

 問題となっている取引は香港子会社において計上された利益のようです。香港での税率は16%と日本と比較して2分の1以下です。香港子会社がタックスヘイブン(TH)対策税制の適用除外条項にあたるかどうか、つまり「事実認定」の解釈が納税者と国税局の間で全く異なるものとなったようです。

 香港子会社は1992年に設立し、TVやDVDプレーヤーなどの加工を中国政府系(広東省)の工場に委託し、製品を買いとって北米中心に輸出を行っています。

【香港子会社】⇒生産委託⇒【中国政府系の工場】⇒製品仕入⇒【香港子会社】⇒販売⇒【北米市場】

 この取引のみを考えますと、香港子会社は明らかに卸売業であって、製造業ではないと考えられます。卸売業の場合には販売先または仕入先のいずれかが第三者であってその取引が全体の50%超であれば、TH対策税制の適用除外となり、親会社で合算課税はありません。

 新聞報道各社の発表によりますと、国税局は「香港子会社は現地に工場を持たず実体がない、子会社が中国で生産活動をしている、香港以外に工場がある」との理由で課税を行ったようです。

 TH税制の適用除外の判定に関するフローチャートは下記のようになっています。

①株式・債券の保有、工業所有権の提供、船舶・航空機の貸付業以外の事業を営むこと NO→適用(合算課税)
       YES↓
②所在地国で事業上必要な事務所、店舗、工場等を有すること(実体基準) NO→適用(合算課税)
       YES↓
③所在地内において事業の管理支配を自らが行っていること(管理支配基準) NO→適用(合算課税)
       YES↓
④卸売、銀行、信託、保険、証券、水運、航空運送業を”主たる”事業とするものはその事業を主として関連者以外の者と行っていること(非関連者基準)  NO→適用(合算課税)

これ以外の業種については、その所在地国で事業を主として行っていること(所在地国基準)NO→適用(合算課税)
       YES↓
  「適用除外(親会社で合算課税されない)」

 新聞各社の報道によると、②実体基準で判断されて合算課税が行われたか、あるいは香港子会社が卸売業ではなく、製造業として認定され④所在地国基準にて判断され合算課税が行われたかのいずかであることが推測できますが、どちらであるかは明確ではありません。

 卸売業の判断も難しく、措置法通達66の6-14では「特定外国子会社等の営む事業が卸売業に該当するかどうかは、原則として日本標準産業分類(JAS:総務省)の分類を基準として判定する」となっています。JAS分類によりますと、卸売業のなかでも「製造問屋」の定義は「自らが製造を行わないで、自己の所有に属する原材料を下請工場などに支給して製品を作らせ、これを自己の名称で卸売するもの」となっています。

 香港子会社は自社で製造を行わず中国の会社へ生産を委託していたようですから、JAS分類で言うところの「製造問屋」としての機能を有し、納税者としては合算課税の適用は無いものと考えていたのでしょう。

 詳細は今後の裁判にて明らかにされると思いますので、情報入手でき次第、コメントをアップしたいと考えております。
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擬似外国会社について

 来春に施行予定されている新会社法の中で擬似外国会社が日本で営業できなくなることが決定しています。本日の日経新聞朝刊からの情報です。

 擬似外国会社とは、外国法に基づき設立された会社で日本に支店などを設置して日本国内だけで営業活動しているような会社です。

 外資系証券会社は当時日本政府が支店形式での日本国内における営業活動しか許可しなかった経緯もあり、ほとんどが外国にペーパーカンパニーを設立後、日本に支店設置して営業活動しています。

 来春から営業活動できなくなると外資系証券会社は困りますから、アメリカ政府や欧州政府をまきこんで問題となっています。これに対して日本政府は、次のようなケースは擬似外国会社に該当しないとコメントしています。

1)現商法で認められ、すでに日本で活動している
2)当初は外国での営業活動が中心だったが今は事業の大半が日本である
3)今は日本でのみ営業活動しているが将来は外国で営業活動する予定がある
4)外国会社で日本支店を設置しているが事務管理業務の大半を外国で行っている
5)日本で証券化業務を行うため外国で設立したSPC(特別目的会社)で当初の契約に基づき債権・資産などを譲り受けている

 脱税目的などのため、あるいは最低資本金制度の制約を受けないために外国で会社を設立し、日本支店を設置するケースが多々あるため、日本政府は新会社法の下で最低資本金の制約を撤廃すると同時に、擬似外国会社の日本での営業活動に制約をもうけました。アメとムチのような法律ですが、新会社法の施行は来春と決まっているため、外資系証券会社が日本政府に抗議している状況です。

 日本政府としては将来このような擬似外国会社を認めることはできないという趣旨であり既存の会社は現行の商法の下では認められている事業体ですから、これを取り消すことはできないと思います。今後の日本政府の動向に注意すべきでしょう。
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タックスヘイブン子会社の欠損を親会社で合算できない判決(高松高裁)

 タックスヘイブンで生じた欠損金を親会社の所得と通算するのは違法であると高松高裁は判決を下しました。地裁処分では当局の更正処分を違法としていましたが、判決が高裁では逆転しました。

   海運業 A社(日本の同族会社) ⇒ 100%出資 パナマ子会社 B社

 A社は昭和58年に子会社設立後すべての資産、負債、損益がA社に属するものとして、B社で生じた欠損金をA社に合算して確定申告を行っていました。所轄の税務署はこの処理を認めず更正処分を行いましたが、納税者はこれを不服として裁判になりました。

 問題は措置法66条の6をどう解釈するかによります。つまり、同上第1項ではタックスヘイブンにある会社の留保金を「内国法人の所得の金額の計算上、益金の額に算入する」とだけ既定していますので、損金が生じた場合の既定がありません。

 松山地裁は子会社で生じた損金を上記既定のなかに含めたものと解釈し、国税当局の処分を取り消しましたが、高松高裁は次のように判断しました。「タックスヘイブンの子会社に欠損金が生じた場合には、それを親会社の損金に算入することはできず、タックスヘイブン子会社の未処分所得算出において控除し繰り越すことを強制しているものと解すべきである」

 地裁と高裁で全く解釈が異なる判決が下されました。納税者はどのような判断で税務申告を行えば良いのか、判断基準のないままとても不利な状況での申告を余儀なくされると思われますので早急に改善すべきと考えます。”法治国家”日本の名がすたります。 furano16p

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日中税務当局が取引価格に事前承認

本日の日経新聞朝刊に中国・深センの経済特区に工場を持つ日系企業が日中両国の税務当局から親子間での輸出価格について事前確認制度(APA)を利用してお墨付きをもらったとの記事が掲載されていました。

日本の親会社と海外子会社との取引価格は、親子ゆえにその価格に恣意性が入りやすく、親が儲けているときには利益を子会社へ移転させようとし、また逆の場合には親に利益を移転させようとしますので、このような親子間の不正な行為を許さないよう「移転価格税制」が日本や米国、英国などで定められています。

中国に進出している日系企業は多く、このような親子間、関連会社間の移転価格の問題は中国側で特に問題となることが多いようです。つまり、日系企業の場合、親会社は日本、子会社は中国というケースがほとんどですが、一般的にグループ間であがる利益をできるだけ日本にリターンさせたいのが親会社として心情です。本来中国子会社で残るべき利益が、日本の親会社へ移転されるケースが多いので、中国サイドとしては中国で税金をとれるはずのものがとれなくなってしまい、中国で移転価格の追徴課税が行われるケースがほとんどでした。この場合、日本の税務当局がその価格を妥当と認めないため、日本での還付申請ができず中国で取られ損になり,結果として二重課税になってしまいます。

例: 中国で生産した製品を日本へ輸入する場合
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(1)輸入価格を100、中国での製造価格は10とする

日本親会社   ←←100←←←  中国子会社
                    *利益 90(100-10)

(2)輸入価格を50、中国での製造価格は10とする
日本親会社   ←←50←←←  中国子会社
                    *利益 40(50-10)

本来、第三者と取引をする際の価格がもし100だったとしたら(1)の利益である90が中国に残るべき金額となります。これに対して、実際の取引を(2)で行っていたとしたら、利益90-40=50が中国から日本へ移転したことになり、中国税務当局としてはこの利益に対する税金を徴収することができなくなります。

この第三者との取引価格、独立企業間価格の算定は非常に難しく、税務当局に対して価格の妥当性を立証することは容易ではありません。そこで事前に税務当局の許可をもらい、その価格で取引を行うという制度があります。これを事前確認制度といいます。

今回第1号として日中両国の許可を得たとのことですが今後APAを申請する日本企業が増えてくることは間違い無いでしょう。nq0006m

※事前確認制度APA :Advance Price Agreementの略です。


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外国法人に対する役務提供に関する消費税

外国法人(日本で支店や営業所などの事務所を有しない非居住者)に対して日本の会社が役務提供を行う場合(コンサルティングやレポート作成など)しばしばそのサービスに対して消費税がかかるのか、かからないのか、つまり課税なのか、免税になるのか、判断に迷うことがあります。

原則として、課税か不課税かはサービスを提供する場所が日本にあるかどうかによりますが(消法4③二)、具体的にその場所を特定できない場合は、契約上の場所で判断することになります(消基通5-7-15前段)。つまり、その場所が明確でない場合契約書の内容を吟味してみることが必要になります。

なお、消費税法施行令第17条第2項第7号は、次のように非居住者に対する免税措置を定めています。
非居住者に対して行われる役務の提供で次に掲げるものは免税とならない。
イ) 国内に所在する資産に係る運送又は保管
ロ) 国内における飲食又は宿泊
ハ) イ及びロに掲げるものに準ずるもので、国内において直接便益を享受するもの

(イ)は日本にある商品をトラックで輸送したり、倉庫で商品を保管したりするケースが該当するでしょう。(ロ)は明確ですが、外国人が来日して日本のホテルやレストランでサービスを受ける場合が想定されます。最後に(ハ)ですが、これは判例では、外国人従業員を海外から招聘して、日本でセミナーを受けさせたようなケースがあります。

「日本国内において直接便益を享受するもの」という考え方は明確ではなく、どの程度までが直接便益を享受するのか判断に迷うところです。従って相手が外国法人(非居住者)だからといって、即免税と判断できるわけではないので注意を要します。
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タックスヘイブン対策税制の改正(2)

TH対策税制の厳格化は3つ予定されています。

1)外国投資信託を合算課税の適用対象に追加
2)合算課税適用対象となる外国子会社の制定基準を強化
3)特定外国子会社が異種の株式を発行している場合の課税強化

1)についてですが、今まで外国の「子会社」に限定していたTH税制の対象を外国信託という器(ビークル)にまで広げました。これにより外国信託(トラスト)に留保された所得は合算課税の対象となります。

2)については、たとえば日本に住んでいない海外居住の社外取締役が株式を所有していた場合、改正前であればこの取締役の持ち株割合は全体の計算をするうえでカウントされませんでした。しかし、改正後はたとえ日本に住んでいない取締役であったとしても、その者が親会社や関連会社の役員である場合には50%超か否かの判定をする上でその者の所有割合を加えて計算することになりました。

・内国法人A社⇒10%⇒      改正前:10+10+25=45%<50% 適用除外
・内国法人B社⇒10%⇒   子  
・内国法人C社⇒25%⇒   会 改正後;10+10+25+10=55%>50% 適用
・C社役員のD氏⇒10%⇒  社
 (D氏はアメリカ居住とする)

3)については、利益分配が異なる種類の株式を発行していることにより、利益分配割合が持株割合と異なる場合に、合算される所得金額の計算は持株割合ではなく、利益分配割合によって計算することになります。
 
 「内国法人 (株)イロハ」⇒持株割合   ⇒60%⇒「ABC Inc.,Bahama」
                ⇒利益分配割合⇒95%⇒
                改正前: 60%を合算
                改正後: 95%を合算

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タックスヘイブン対策税制の改正について(1)

平成17年度税制改正でタックスヘイブン(TH)税制の緩和と厳格化が行われる予定です。

まず緩和化ですが、3点あります。
1)合算される課税所得の損金算入期間を5年から10年へ延長
2)合算課税に関する特定外国子会社等の欠損金繰越期間を5年から7年へ延長
3)合算課税の対象となる留保所得の見なおし

特に3)については重要です。たとえばシンガポールの法人税率は現在25%を下回り22%になっていて2005年賦課年度にはさらに20%に引き下げられるかもしれないのですが、この税率引き下げが既に日本から進出している日系企業にとっては問題となっています。

つまりシンガポールにきちんと実体をもって経済活動を行っている企業であってもTH対策税制の対象になり、日本で合算課税されることになります。これはペーパーカンパニー設立による違法な海外への所得移転を許さないが、企業の海外での合理的経済活動までも妨げるものではないとするTH対策税制の趣旨に反することになります。

そこで改正要綱は
  「事業基準(持株会社や投資会社、知的所有権管理会社でない)
  実体基準(事務所、店舗、工場などの固定的な施設がある)及び
  管理支配基準(事業の管理・支配及び運営を自ら行う)を満たしてはいるが、
  所在地国基準(事業を本店所在地国で行う)又は
  非関連者基準(事業を関連者以外の者と行う)を満たさない場合における
  課税対象留保所得金額は未処分所得の金額から直接人件費の10%相当金額を控除した金額とする」
と述べています。

たとえばシンガポール法人はこのケースに該当します。つまり、金融統括会社あるいは経営統括会社をシンガポールに置くケースでは、事業、実体、管理支配の3つの基準は満たしますが、役務提供はシンガポール国内で行うわけでもありませんし、取引は第3者とではなくグループ関係会社間で行われるため、所在地国、非関連者基準のいずれも満たさない場合があります。

例:シンガポール法人の役務提供収入  1000 万USドル
               人件費合計    500
               その他経費    300
               ------------------
               当期利益      200

当期利益が課税留保所得と仮定すると改正前であれば200万ドルに対しての税率が
改正後は、200-(500x10%)=150万ドルに対して課税されることになります。
経費のなかで人件費の占める割合が大きいマネジメント会社や金融統括会社はこの改正のメリットを受けることになります。

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外国法人等が必要な源泉税免除制度改正

 昨年夏に改正されたものですが、外国法人や非居住者が日本国内の得意先より代価を支払われる際の源泉徴収免除制度が、証明書を各支払先などへ提出する方式から提示する方式に変更になりました。

 支払を受ける得意先などに対して免除証明書を1年間提出し、その後1年ごとに税務署へ申請し提出しなおす必要があったのですが、外国法人が自社で提示した相手先などを帳簿に記載することで、証明書そのものは支払先に提出する必要がなくなりました。

 少し手間が省けたのですが、申請をする手間は以前と変わりません。税務署には毎年申請をしなければいけません。外国法人日本支店や非居住者の方は、得意先などから売上代金などを頂く際は注意して必ず申請を忘れないようにしましょう。

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中国進出で失敗しないためには

 中国で商売をされている方は今でも多いと思いますが、どれだけの会社が儲かっているのでしょうか?その数はおそらくわずかではないでしょうか。

 私の知り合いで中国で商売をされ成功された日本人の方が言われていたことは「中国で商売するのに中国のことや中国人のことを理解せずに、成功するはずがない。まずは、中国の歴史や言葉といったものを理解してからビジネスをすべきである。日本人の感覚で日本でいるときと同じように商売を考えていては、成功するはずがない」とのことでした。(その方は北京語を話すだけではなく、読み、書くことができますので、本物です。また貿易も長くされていたので、色々な合法的テクニックを熟知しています)

 つまり、日本でのビジネスの常識が通用しない国である。当たり前かもしれませんが、宗教が違うし、環境も異なる人たちと商売を始めるのですから、それなりの準備が必要です。米欧のようにすべてがビジネスライクですまない国なので、言葉を習得しただけでは成功にはいたりません。

 「餅は餅屋」というように、中国ビジネスで成功するための第1歩は信頼できる中国に精通した日本人とお付き合いをはじめることでしょう。決して大手コンサル会社のドアをたたくことではありませんので、くれぐれもお間違いの無いように。 

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GE系金融37億申告漏れ 利益海外移転

gec左図はasahi.com(朝日新聞)からの引用です。

 ゼネラル・エレクトリックグループで米国大手ノンバンク「GEキャピタル」子会社(本社:米国デラウエア州)の日本支店が東京国税局の税務調査を受け、03年12月期までの2年間で約37億円の申告漏れを指摘されていたことがわかりました。

 グループ傘下で「ほのぼのレイク」を展開する消費者金融会社に融資した際、過大な金利を設定して得た利益を保証料の形でGE子会社の日本支店に移して日本国内での課税を免れたとのことです。追徴税額は過少申告加算税を含め約8億円です。

 アメリカ法人の日本支店を利用して、日本で得た利益をアメリカへ移転したということですが、日本支店とアメリカ本社の間の送金は自由に行えますので、このようなことが可能になり、問題となりました。

 アメリカ本社と日本子会社の間に適用される移転価格税制ではなく、利息と保証料の金額設定について問題があったとして追徴したとのことですが、妥当な利息や保証料の決定方法は移転価格税制の趣旨を考慮しているものと思われます。

 アメリカ本社(デラウエア州)で日本支店があるようなケースで、アメリカへ利益送金する場合には注意が必要です。 

 

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パナマ船籍をとるための会社はタックスヘイブン税制で課税されるのか?

 松山地裁で今後の国税当局の動向が着目される判決がでました。

 A社はパナマ船籍をとるための100%子会社B社をパナマに設立しました。パナマはタックスヘイブンなのでここで儲けた利益は親会社であるA社の利益として合算課税が行われます。これはタックスヘイブン対策税制の本旨です。

 しかし、A社の子会社B社は設立後赤字続きだったので、その赤字をA社の利益と相殺してA社は毎年確定申告をしていました。子会社B社の損失と親会社A社の利益を相殺した点について税務調査で更正、追徴課税されたことにA社は納得がいかず、裁判となりました。

 地裁の判決は、A社の全面勝訴となり、国税当局は敗訴しました。現在上告中ですが、高裁での判決が注目されています。

 勝訴のポイントは、そもそもパナマに会社を設立したのは租税回避が目的ではなく、船籍取得が目的であったこと、またパナマの会社には全く実体が無く、B社に所有する資産や負債などもすべて実質的には親会社であるA社が所有しているものであったこと、B社設立以来継続してB社の赤字をA社の損益として申告していたことなどから、地裁は納税者に勝訴の判決を下しました。

 タックスヘイブンだからといって、常に儲けがでるとは限らないことはビジネスですから当たり前の話なのですが、この点税法がカバーできていないことがこのような判決に至った原因です。常に国税当局の主張することが正しいとは言えないということが、明確になった判決です。

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アメリカの会社へコンサルティング料を支払うが源泉徴収は必要か?

 2002年のことですが、米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ)の運営会社「ユー・エス・ジェイ」(大阪市)が、米国企業に支払ったコンサルタント料など約4億円分について、源泉所得税約6500万円の徴収漏れを大阪国税局から指摘されていたことがわかり、同社は加算税などを含め追徴税額約7000万円を納付したとの記事がありました。

 同社は米国の「ユニバーサル・スタジオ」社にコンサルタント料約2億5000万円を支払いましたが、源泉所得税は徴収せず、国税局は約5000万円の徴収漏れを指摘しました。また、外国籍の芸能人らに報酬約1億5000万円を払い、10%を源泉徴収しましたが、税法上の規定では税率20%のため、約1500万円が徴収漏れとなりました。

 外国法人や外国の芸能人が日本国内にて役務(サービス)提供した場合には、この役務は日本国内に源泉がある所得と考えられますので、日本から海外へ支払いを行う際に必ず20%の源泉徴収が必要となります。USJのケースは人的役務提供事業に対する源泉税徴収のケースになりますが、大阪のUSJはこの源泉徴収の必要性を知ってか知らずか、送金を行ったために国税局の調査により追徴及び罰金を支払いました。

 特殊な技術やノウハウといった目に見えないサービスの提供は、これが人的役務提供になるのか、あるいは特許権など工業所有権に関連する使用料(ロイヤリティ)になるのか、判断が難しいところです。租税条約により税率軽減あるいは免税措置が受けられるケースもありますので、海外企業にサービス提供の対価を支払う際には細心の注意が必要でしょう。

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海外子会社や支店で税金を払ったが二重課税になるのか?

 日本と租税条約を結んでいる国で支払われた税金は外国税額控除制度を利用することにより二重課税を排除しています。2カ国間以上をまたがってビジネスを行うグローバル企業にとっては、二重課税の問題はグループの中でのキャッシュフローの大小を意味しますので、とても重要です。日本でのみ活動する企業にとってはこの問題は関係ありませんが、世界各国に支店や子会社をもつ企業にとっては頭の痛い問題です。つまり、どのようにして二重課税にならないように取引を行うかを常に考えて活動しなければいけません。もし二重課税されて、あとで税額控除を利用して還付されたしても、一時的にはキャッシュは少なくなりますので、その金額次第では企業の資金繰りに影響を与えかねません。外国税額控除制度は非常に複雑な税制ですので注意が必要です。

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