大手2商社移転価格税制で追徴課税
今日の日経新聞夕刊からですが、三菱商事と三井物産が移転価格税制を巡り
80億円超の申告漏れを指摘されたとのことです。
昨年の夏にこのブログでも取り上げましたが、オーストラリアでの液化天然ガス(LNG)事業に
おける親会社(日本本社)から合弁会社(豪州現地会社)に対する情報提供や経営指導に関して、
合弁会社が親会社に支払う対価が妥当でないと国税局から認定された模様です。
つまり、親会社(日本本社)はLNG事業参加に必要な研究開発や情報収集作業を行って
目に見えないノウハウを事業参入前から持っていたと考えると、そのノウハウ(無形固定資産)を
オーストラリアの合弁会社に安価に提供したことで移転価格税制の適用があったものと考えられます。
「サービスの流れ」
三菱商事・三井物産本社 ⇒ 蓄積されたノウハウの提供 ⇒ オーストラリア合弁会社
「お金の流れ」
オーストラリア合弁会社 ⇒ 低い価額での対価支払い ⇒三菱商事・三井物産本社
「結果」
オーストラリア合弁会社は独立企業間価格と実際の支払対価との差額を日本本社に
支払うべき、つまり、日本本社で収入もっと計上して日本で税金を払うべきとの考え方です。
今回は2001年3月期分に区切って追徴課税したようですが、01年以降分に関してはまだ結論は
出ていないとのことです。
無形固定資産に関する移転価格税制の適用はその適用範囲が明確でないため
当局は「移転価格税制の適用に当たっての参考事例集」 のなかで事例を取り上げて
詳細な説明を行っています。しかし、実務の世界ではその事例だけでは処理できないケースも多々
あるため、海外取引を行う企業にとって移転価格税制のリスクが高まっていく傾向にあることは
間違いありません。

「オーストラリア・ゴールドコースト」
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